名残りの季節
皆様、こんにちは
今年も暑かった夏が過ぎ、朝晩の涼しい風、庭の虫の音に秋を感じる頃となりました。
5月から始まった風炉の季節も10月の「名残りの季節」で終わります。
5月に摘み取った新茶の葉を約半年間茶壷で保管し、11月の炉開きに合わせて「口切り」を行います。その熟成させたお茶を開封して、一年かけていただきます。
10月は、その残り少ないお茶や風炉最後の季節を名残り惜しいということで「名残りの季節」と呼ばれています。
だんだん寒くなり火が恋しくなるこの季節に「中置 (なかおき)」というお点前があります。畳の真ん中に風炉を置き、お客様に少しでも暖かい火を近づけ、逆に水指を遠ざけようという亭主の心遣いからこのようなお点前を行います。
また、名残りの季節に金継ぎした焼物を使えます。割れた部分を漆で止め、金で表面を保護します。
今は、壊れたものはすぐに処分し、また新しい物を買える時代ですが、昔は、全て一点もので、壊れても修繕し大切に扱ってきました。金継ぎもそんな日本人の物を大切にする心のあらわれだと思います。
季節によって使う道具や配置をかえて、来ていただくお客様に心地よく楽しんでいただけるよう準備してお迎えします。
どうぞ名残りの季節をお楽しみください m(__)m
お花は、ススキ、ミズヒキソウ、ホトトギス、オミナエシ、フジバカマ、シオン、ダンギク。お菓子は、焼栗、栗きんとん、ひな菊。
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